踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)、またはシーバー病(Sever’s disease)は、成長期の子どもに見られるかかとの痛みの一種です。特にスポーツをする子どもに多く発生します。
1. 踵骨骨端症の原因
- 成長期の影響: 成長中の子どもの骨は、まだ完全に固まっていないため、骨の成長板(骨端)が刺激を受けやすい状態にあります。かかとの骨端に負担がかかることで、炎症や痛みが生じます。
- 運動の影響: ジャンプやランニングなど、かかとに繰り返し負担がかかる運動をすることで、症状が悪化することがあります。
2. 一般的な症状
- かかとの痛み: 特に運動後や長時間立った後にかかとが痛くなります。片方または両方のかかとに痛みを感じることがあります。
- 腫れや圧痛: かかと周辺が腫れたり、押すと痛みを感じることがあります。
- 歩行の問題: 痛みを避けるために、つま先で歩いたり、かかとを浮かせて歩くことがあります。
3. 診断と治療
- 診断: 医師は視診や触診に加え、子どもの症状や活動状況を確認します。X線検査を行うこともありますが、骨の異常が見つからないこともあります。
- 治療方法:
- 休息: かかとに負担をかけないように、運動を控えることが最も重要です。
- アイシング: 痛みや炎症を和らげるために、かかとを冷やします。
- インソールやヒールカップ: 靴の中にクッション性のあるインソールやヒールカップを使用して、かかとへの負担を軽減します。
- ストレッチ: ふくらはぎやアキレス腱のストレッチを行うことで、かかとへの負担を減らします。
- 痛み止め: 必要に応じて、痛み止めの薬を使用します。
4. 注意点
- 活動の再開: 痛みが完全になくなるまで、運動を再開しないことが重要です。徐々に運動を再開し、かかとに過度な負担をかけないように注意します。
- 適切な靴選び: サポート力のある靴を選び、かかとへの衝撃を吸収することが大切です。
結論
踵骨骨端症(シーバー病)は成長期の子どもに見られる一般的なかかとの痛みです。適切な休息とケアを行うことで、痛みは徐々に和らぎます。症状が続く場合や痛みが強い場合は、専門医の診察を受けることが重要です。