外反母趾

外反母趾(がいはんぼし)とは、足の親指が内側に曲がり、親指の付け根の関節が外側に突出する状態のことです。

なお、こどもの外反母趾のリスクは以下のリンクを参照して下さい。
こどもの外反母趾のリスク

1. 外反母趾の原因

  • 遺伝: 外反母趾は家族内で見られることが多く、遺伝的な要因が関係しています。
  • 不適切な靴: ハイヒールやつま先の細い靴を長時間履くことで、親指に圧力がかかり、外反母趾を引き起こすことがあります。
  • 足の形状: 扁平足や足のアーチの低下など、足の構造的な問題が外反母趾を引き起こしやすくします。

2. 一般的な症状

  • 親指の曲がり: 親指が内側に曲がり、付け根の関節が外側に突き出ます。
  • 痛み: 突き出た関節部分が靴に当たって痛むことがあります。また、歩行時に痛みを感じることもあります。
  • 腫れと赤み: 親指の付け根が腫れたり赤くなることがあります。
  • 靴が合わなくなる: 親指の変形により、靴がきつく感じたり、靴擦れを起こすことがあります。

3. 診断と治療

  • 診断: 医師は視診や触診を行い、必要に応じてX線検査で親指の関節の状態を確認します。
  • 治療方法:
  • 靴の選択: 広いつま先の靴や柔らかい素材の靴を選び、親指にかかる圧力を減らします。
  • インソール: 足のアーチをサポートするためのインソールを使用することで、足の負担を軽減します。
  • 足指の運動: 足指を動かすエクササイズやストレッチを行うことで、関節の柔軟性を保ちます。
  • 痛みの管理: 痛みが強い場合は、痛み止めの薬を使用したり、アイシングを行います。
  • 装具の使用: 親指の位置を矯正するための装具(バンテージやスプリント)を使用することがあります。

4. 重症の場合の治療

  • 手術: 保存療法が効果を示さない場合や痛みがひどい場合は、外科手術で親指の関節を矯正することがあります。手術方法にはさまざまな種類があり、医師と相談して最適な方法を選びます。

5. 予防

  • 適切な靴選び: 足に合った靴を選び、長時間ハイヒールやきつい靴を履かないようにします。
  • 足のケア: 定期的に足指を動かす運動やストレッチを行い、足の筋肉や関節の柔軟性を保つことが大切です。

結論

外反母趾は親指の変形と痛みを引き起こす症状で、適切なケアと靴選びが重要です。症状がひどくなる前に、早めに対策を講じることで、痛みを軽減し、生活の質を向上させることができます。症状が続く場合や悪化する場合は、専門医の診察を受けることが重要です。